一昔前は『35歳限界説』なんてのもあったwebエンジニアですが、今の私は40歳過ぎてますが、まだ現役で働いております。
先日、とあるイベントでこんな話をされました。
イベントの人
これは正直盲点でした。
これまで20〜30代前半位までを想定して記事を書いてきましたが、「40代から」という発想はなかったので。
ですが、今の自分の脳ミソを考慮しても「まだいけるカモ」なんて思えてきましたし、
そう言えば40歳でwebエンジニアになった人が居たことを思い出しました。
というわけで今回は40代未経験からのwebプログラミングの学習と、
その先にある仕事にするための方法をお伝えしたいと思います。
40代未経験でwebエンジニアになりたい
この記事では以下の3つについて理解が深まると思います。
- 40歳からのプログラミング学習
- 40歳からのwebエンジニア就職・転職活動
- 事例紹介
40歳からのプログラミングの学習項目
まずはプログラミングから学んでもらいます。
残りの人生も含めて「時間がない」と思うので、かなり的を絞って最低限の学習をやっていただこうと思います。
心構え
全くの未経験だと「なんじゃこりゃ」という場面が多いでしょう。
ましてや独学だと手も足も出ないときもあるかと思います。
ですが、悩んだ時間があるからこそ正解を聞いた時に頭に入ります。
問題と答えを同時に聞いてもすぐに忘れてしまいますので、悩んだ時間は決して無駄ではありません。
しかしながら、上記と矛盾してしまいますが、「時間がない」という現実もあります。
というわけで、「時間節約のためルール」を決めましょう。
- 全くわからない場合は5分以上は悩まない
- 少しずつ答えに近づいてる場合は20分まで粘る
- 上記以外は素直に誰かに聞く
開発言語
とりあえずPHPで!
理由は現状のwebサービスで最も使われているからです。
これから仕事を始めるのに間口が広いほうが絶対に良いです。
他にも気になる言語があってもひとまず後回しで!あとからいくらでも学べます。
以下にも学習する項目が続きますが、ひとまずPHPを最優先で覚えてください!
学習内容としては、変数の型、if文、配列、ループ処理、try-catch構文くらいやっとけば十分です。
関数やその他はどーせやりながら覚えることになるので、その都度調べてください。
大事なのは完成させるためのスキルです。
すなわち、「短時間で必要な技術的要素を調べて実装できる」スキルです。
webエンジニアは常に調査の繰り返しです。細かいことはいちいち覚えてられないので^^
javascriptとjQuery
現状のwebサービスでは欠かせないjsですが、javascriptとjQueryの概要だけ抑えておく程度にしましょう。
あとは仕事でやる時に調べながらこなす感じで。
私も本格的にJSを勉強はしたことないです。必要に応じてその都度調べて学びました。
PHPができればjsも読めるしある程度書けると思います。
htmlやcss
これらも概要を抑える程度にしましょう。
私もその都度調べて試行錯誤しながら必要に応じて対処してきました。
webエンジニアだったら用意されたhtmlやcssを扱うパターンが多く、自分で記述することはそんなにないと思います。
サーバー
LinuxのCentosだけでやりましょう。
言語と同じで一つやっておけば応用が効くと思います。
以下のサイトのサーバー・ネットワークに「重点的に」と記載がある項目だけやれば十分です。

開発現場にもよりますが、ローカル開発環境の構築でLinux開発環境を少し触る程度で済むかもしれないし、
その場合でも構築手順が用意されているので、最初は基礎的な操作だけ知っていればなんとかなるかもしれません。
独学方法
progate
とりあえずprogateで慣れてみてください。
参考 Progate プロゲートプログラミングの入門なら基礎から学べるProgate プロゲート何かしらのサービスを作ってみる
ネットでも書籍でも良いですが、手順どおりに作れば完成するwebサービスを作ってみてください。
とりあえず以下ができてば良いです。
- DBにCRUDする機能
- フレームワークを使って一覧表示、詳細表示、新規追加、更新、削除
- 一覧表示は絞り込み・ソート・ページング機能
- ひととおり上記を作った後、部分的にajaxを使う処理に変えてみる(例えば一覧表示や削除をajaxで処理する方式に置換してみるなど)
- さらにjavascriptを使って動きのある画面(絞り込み処理中にプログレス表示を出すとか、表示非表示ボタンで絞り込み項目に動きをつけるとか)にしてみる
スクール
独学でも良いですが、最近は色々と便利なスクールがあります。
以下にまとめたので是非ご参照ください。
年齢制限がある学校もありますが、もし私だったら電話したり直接会ってみたりして熱意を伝えてみます。
法律で制限があるわけでもなくあくまで目安だと思うので、スクール側さえが良ければなんとかなりそうです。
職業訓練校
こちらもスクールといえばスクールですが、国が運営している職業訓練校です。全国各地にあります。
一部の学校でwebエンジニア向けのカリキュラムが組まれているようです。
期間は1年で授業料は11万程度です。入校には一応試験があります。
例えば東京だったら赤羽校のWeb設計科は1年ですが、
PHP,JS,HTML,CSSだけでなくSQLやオブジェクト指向によるプログラミングまで教えてくれるようです。
私は完全なる我流なのでオブジェクト指向については受講してみたいです。
参考 Web設計科 東京都立中央・城北職業能力開発センター 赤羽校ただ、講義は平日の昼間に行われるので、仕事を辞めて受講する必要がありそうです。
あと、仕事を辞めて完全に求職者になる必要はありますが、失業保険に加え『職業訓練受講給付金(求職者支援制度)』を受け取れます。交通費もでます。
色々と条件はありますが、もし該当するようでしたら申請してみたらいかがでしょうか?
参考 職業訓練受講給付金(求職者支援制度)厚生労働省※ハローワーク経由の人が優先されるようなので人員に空きがなければ断られるかもしれません。
40歳からのwebエンジニア就職・転職活動
ここが一番の難関です。
他のwebサイトでも書かれていると思いますが、そもそも40代未経験を採用する必要がないんですよね。
30代や20代未経験も沢山いるので、自分が採用する側だったとしても若い方をとります。
でも未経験から経験者になった途端に需要は激増するので、最初の一歩を歯を食いしばってトライしまくってください。
で、仕事のとり方は沢山ありますが、可能性のありそうなものを取り上げます。
就職
未経験だったら会社員としてキャリアをスタートされることをお勧めします。
理由は採用して貰える可能性が高いからです。
年齢を重ねているというメリットとして、いずれプロジェクトマネージャーやSEなど工程管理やドキュメント屋になることを期待されて採用されることもありえます。
そのためにまずは開発から経験を積んでもらうために開発職で採用される、みたいな。
今までの社会人経験+WEBエンジニアという人物像を最も評価してくれる雇用形態はやっぱり「社員」かなと思います。
フリーランスとして客先常駐SES
経験があれば一番手っ取り早いです。
でも未経験だと少し微妙ですが、やってみる価値はあると思います。
開発、保守管理、テスターあたりが仕事の候補として上がってきそうですが、
できれば開発狙いで仕事を探してもらってください。
開発の経験値が一番評価されるので、ここは譲らないでほしいです。
フリーランスとして受託開発
上の2つが無理そうだったら、クラウドワークスで簡単な仕事を受注をしてみてはいかがでしょうか?
私だったら最初はクラウドワークスで受注した実績がある人に
「タダで仕事する代わりにある程度手ほどきしてくれ」
みたいな提案をしてみると案外うまくいくかもしれません。
教える側も変な納品したくないから必死で教えてくれるはずですw
フリーランスが仕事を受注する方法をまとめました。
事例紹介
私が通ってるスポーツジムの仲間の話ですが、
40歳で職業訓練校でwebプログラミングを学び、翌年41歳で無事にWEB業界へ転職されております。
職種としてはフロントエンドエンジニアです。
どっちかと言うと最初はたまたま手薄だった「WEBデザイナー職」として応募して転職され、その後フロントエンドもやるようになったそうです。
もちろんご本人としてもWEBデザイナーとしてのスキルはなかったはずですが、面談で業務内容を聞いたところ既にあるデザインのCSSを使いまわしたり、共通化して整理したりといった内容だったそうで、これだったらなんとかなると踏んで入社されたそうです。
多少のカケや運も会ったでしょうが、多少なりともリスクを取らなければこの転職はなかったと思います。
ちなみに職業訓練校を卒業するタイミングで職安から求人を紹介してもらったようです。
まとめ
- 未経験40代でもwebエンジニアに転職は可能
- どの年代でも未経験は最初の一歩のハードルが高いので40代はなおさら大変なので工夫をしましょう
- スクール、職安、転職エージェント、フリーランスエージェントのすべてを駆使し総力戦で仕事を得ましょう
私の知ってる40代未経験の成功事例は1例だけです。
その方はそれまでは某スポーツをやってまして、スポーツジムのバイトのような経験しかありませんでした。
なので現職が実質初めての就職でした。
それでもwebエンジニアという専門性の高い職業にトライして無事に就職されています。
ただ、「1例しかない」ということが何なのでしょうか?
1例しかないということは、他にチャレンジしてる人が少ないということなので、ポジティブに考えれば40代のwebエンジニアのポストは「まだ」余っているということだと私は思います。
是非とも私の知ってる2例目になってください。
健闘を祈ります!